皆さんのお勤め先は大企業ですか?それとも中小企業ですか?
私は中小企業(そのなかでも小規模企業)に勤めています。
現在の会社に勤め始めたキッカケは、とりあえず働いてみようと思ったから。
社会人経験もデスクワーク経験も大して無く、これと言って特技も無い。そんな私を採用してくれた今の会社にはとても感謝しています。
会社というものをよく知らなかったということもあり、私は会社の規模とか特に気にせず就活していましたが、世間の「中小企業」のイメージって、あまりポジティブではないように思います。
私は沢山の会社は知りません。
でも、実際に中小企業で働きながら、そして、大企業に勤める知人たちの話を聞きながら思った私なりの「中小企業で働くメリットとデメリット」をまとめてみました。
局所的かつ主観的な内容という点は御勘弁を。
でも、この記事が目に留まった誰かのちょっとしたお役に立てれば幸いに思います。
Contents
中小企業で働くメリット
私が実際に感じている中小企業で働く主なメリットは、以下の5つです。
- 様々な業務に関わることができる
- チャンスが多い
- 何事もスピーディー
- 関わる人が少ない
- 成果が会社の成長、自身の給与UPに直結する
さて、各項目について、もう少し詳しく書いていきます。
様々な業務に関わることができる
中小企業、特に小規模企業は、人数が少ないので、自身のメイン業務以外にも、様々な業務をこなす可能性があります。
少人数の会社では、総務は総務、経理は経理、人事は人事、営業は営業…など、そんな細かく業務内容を分ける人的な余裕はありません。
実際、私も自分のメイン業務の他、採用や経理・総務関連の業務を受け持っています。
大手に勤める知人からは、そんな色々やってて大変じゃないかとよく聞かれますが、様々な知識が広がって、これはこれで楽しいです。
だって、経理に携わらなければ、自身が日々行っている業務に関する利益率、サービス価格や見積の設定を本気で考えるということは無かったかもしれません。
採用関連も、それに携わったことで、いま会社に足りない部分を考えたり、これからどういう方向に向かって成長していく必要があるかを考えたりすることができるようになりました。
様々な業務に携わった結果、作業面・知識面の拡大だけではなく、自分のメイン業務の質を向上させることに繋げることが出来ていると実感しています。
そして、それは日々の仕事を通しての充実感にも繋がっています。
チャンスが多い
私は、自分で自社のサービスを運営している実感を非常に強く感じています。
そうなると、新しいサービスを自分で考えたり実行したりする必要が当然出てきます。
大企業で新サービスを始めるとなると、自分のアイディアを提案したり採用されたりするチャンスはなかなか巡ってこないかもしれませんが、私の環境では毎日がチャンスです。
「これやりたい」「これやった方がいい」というものがあれば、自分で調べて、どういう内容でリリースするかある程度練った上で、代表に伝えます。
はい、これでまず提案は終了です。
そこからは、必要に応じて会議を重ね、リリースします。
あとは、リリース後の改良です。良いところは伸ばし、良くないところは改善していく過程になるので、ここでも自分のアイディアを提案・実施するチャンスがまだまだがあります。
日々の業務をこなしながら、新しいことを考えたり準備したりするのは大変なこともありますが、考えた内容が採用されるチャンスも沢山あるので、これもまた楽しいと思えています。
何事もスピーディー
上述の内容と重複する点がありますが、人数が少なく、役員との距離も近いので、何事も決定・実施までの過程がスピーディーです。
様々な変化に付いていく大変さはゼロではないですが、新しいことをやる度に知識が広がったり、これまでやっていたことの質を上げることができたりするので、私にとってはやりがいと楽しみの方が大きいです。
因みに、例え失敗してしまったとしても、そのリカバリーさえ、スピーディーです。
何事もスピーディーな環境のおかげで、ケースバイケースで柔軟な対応ができるようになったと感じています。
関わる人が少ない
タイトルだけだとネガティブな感じもしますが、関わる人が少ないのも良いところだと思います。
まず、社内に知らない人が居ません。話したことがない人も居ません。
人数が少ない分、普段からどう関係を築くかということは大切ですが、コミュニケーションは取り易いです。
自分の担当外の分野で何か疑問が出てきたとしても、その場で直接質問・解決することができる点も少人数のメリットだと感じています。
成果が会社の成長、自身の給与UPに直結する
社員数が少ないほど、社員ひとりひとりが出せる利益が会社に与える影響は大きくなりますよね。
会社を保つための一人あたりの責任は大きくなるかもしれませんが、自分の成長、部署の成長、サービスの成長が売上向上に繋がることをリアルに感じることができます。
これが何百人、何千人、という社員数になってくると、自分の成長が最終的に会社の成長に直結している感覚は得られにくいでしょう。
中小企業で働くデメリット
以上、私自身は今の小規模な会社で働くことに沢山の魅力を感じていますが、もちろん良いこと尽くしではありません。
中小企業で働くデメリットとしては、以下の5項目が挙げられます。
- 人間関係を広げづらい
- 研修、教育制度が不十分
- 人手不足になり易い
- 一人の負担が大きくなりがち
- 長期的な会社の安定性に欠ける
さて、各項目について、もう少し詳しく書いていきます。
人間関係を広げづらい
メリットとして、関わる人が少ないという点を挙げましたが、これは人間関係を広げづらいというデメリットもあります。
仕事で関わる人が限定的なので、多種多様な意見や価値観に触れる機会は少ないです。
また、アイディア出しが必要なことも、もっと沢山の意見を聞けたらいいなという場面は多々あります。
だからこそ「とりあえずやってみる」という行動力や積極性は身に付くのかもしれませんが、自分とは違う人から学べることって沢山ありますよね。
大企業に比べると、社内で人間関係を広げることは難しいです。
研修、教育制度が不十分
中小企業は大企業に比べると、採用や新人教育に掛けられる資金力が劣りがちかと思います。
持続的に会社と社員を育てていくためには、しっかりと採用活動に向き合い、新人教育も的確に行なっていく必要がありますよね。
でも、会社の規模が小さいと、何十人、何百人という単位で一気に採用することはできません。
私の勤め先では、同時期に複数採用するとしても2人まででしょう。
そうすると、どうしても即戦力が欲しい!となってしまうので、新卒採用より中途採用に偏りがちになります。
また、新卒を育てるという経験やノウハウが社内にないので、非常にあたふたしてしまいます。
教える側も手探り状態な上、自身の通常業務もあるので、すぐにOJTがメインになってしまいがちじゃないですか?
また、研修制度が不完全ということは、教えられる側も自分で考えて学んでいく、という姿勢が大切になっていきます。
新しい環境、人間関係、仕事内容…それらに慣れながら、必要だと考えられることを自ら学んでいく。
…新人さんに結構な負担を強いているなと思います。
勿論、それでも確実に業務をこなしていけるようになる人はいますが、それは会社の取り組みの結果ではなく、新人さん自身の能力だったり考え方だったりに依存しちゃってるなと思います。
安定的に会社を存続させるためにも、採用と研修はこれからも大きな課題ですね。
人手不足になり易い
大企業に比べると中小企業の社員数は少ないですよね。
急に誰かが入院することになったり、退職することになったり、突然売上や問い合せが増えたりすると、もう大変です。
至極単純に人手不足を実感します。
でも、社内の問題ですので、お客様や関係先に迷惑は掛けられません。
急な人手不足にも柔軟に対応できる要領と機転力が必要だなと思います。
一人の負担が大きくなりがち
上述の内容と関連しますが、社員数が少ない分、一人一人の負担は大きくなりがちです。
それが皆に上手く分散できていれば良いですが、社内で様々なノウハウを共有できる状態を作っておかないと、少ない人数のなかのさらに一握りの人に大きな不可が掛かってしまうかもしれません。
一人の不可が大きいと、その人が抜けたときのダメージも勿論大きいです。
そして人手不足という事態へ…。
少しずつでも社内の制度を整えていかないと、いつまでも負のループから抜け出せないという状況にも成り兼ねません。
長期的な会社の安定性に欠ける
こちらも既出の内容と関連しますが、人材関連の問題を解決しない限り、長期的な会社の安定は難しいでしょう。
大企業でも売上低迷や倒産などは有り得ますが、資金力・マンパワーが大企業に劣る中小企業では、会社としての安定力は弱くなりがちです。
会社の経営状態との一蓮托生感が大きいと感じています。
とは言え、私自身も、勿論安定しているほうが良いので、その状況を生み出すためにも、日々学び悩みながら少しずつ前進しています。
まとめ
中小企業で働くメリット
- 様々な業務に関わることができる
- チャンスが多い
- 何事もスピーディー
- 関わる人が少ない
- 成果が会社の成長、自身の給与UPに直結する
中小企業で働くデメリット
- 人間関係を広げづらい
- 研修、教育制度が不十分
- 人手不足になり易い
- ひとりの負担が大きくなりがち
- 長期的な会社の安定性に欠ける
どこで働くとしても、どんな規模の会社で働くとしても、メリットもあればデメリットもありますよね。
「働く」ということについて、自分が重視している点が何かということも大切ですが、働いているうちに、どうすればもっと良くなるか考え出したとか、やりがいを感じてきたとか、楽しめる作業があるとか…そういう感覚を得られる仕事・職場と出合えるかどうかが重要かもしれません。
仕事って、嫌なことや辛い面ばかり見ちゃうかもしれませんが、同じ事実でも見方を変えればポジティブな面が見えてくることがあるんじゃないでしょうか。
以上、だいぶ私の個人的見解が含まれていますが、最後までお読みいただきありがとうございました。
誰かのお役に少しでも立てれば幸いです。